インフレ・リセッションとネガティブなニュースが絶えない中、天然ガスへの投資が注目されています。
天然ガスは原油のように、毎日の生活・企業活動に欠かせないエネルギーです。ロシアへの経済制裁から天然ガスや原油の供給が不安定となり価格が高騰しています。加えて、天然ガスは原油に比べてCO2排出量が少ないため、脱炭素銘柄としても人気の注目銘柄です。
いざ天然ガスに投資がしたいと思っても、どんな方法があるのか、難しそうだなと感じる方は多いですよね。
そこで、ご紹介したいのがFXのように簡単に投資ができるCFDという商品です。
今回のエネルギーLABではCFDで天然ガスに投資をする方法をわかりやすく解説していきます。天然ガスが気になっていた方は必見です。どうぞ最後までお付き合い下さいね。

CFDって聞いたことはあるんだけど、どんな商品なの?

CFDと聞いてもピンとこない方がほとんどかもしれませんね。
最初にCFDについてわかりやすく解説していきます。
実は知らない方も多いのですがFXもCFD商品のひとつ。FXのようにCFDは思った以上にシンプルでわかりやすい投資商品です。手軽に簡単に天然ガスに投資がしたい方は、天然ガスCFDをおすすめします。
FXは、通貨を売買する投資方法ですが実際に通貨を売買しているわけではないですよね。各通貨ペアの売買価格を取引するのがFXの仕組みです。
CFDも全くFXと同じ仕組みになっていて、例えば原油や天然ガスの場合だと、実際に市場で取引されている先物商品の売買価格が取引できるのです。
CFD取引のイメージ

実際に先物商品を売買するわけではないのですが、CFDはダイレクトに市場価格が反映されますので、リアルな投資が実現できるのです。
国内では投資が難しい海外の株式や株価指数、エネルギーや貴金属など世界中の様々な商品がCFDで手軽に売買できることがCFDの魅力になっています。
しかもレバレッジがかけれるため、少額からでも始めやすく、また注文方法などもFXとまったく同じように取引ツールにて簡単に売買できるため、最近人気を集めているのです。

おそらくFXを取引している方は、CFDの存在をご存じだと思います。FXを提供する証券会社やFX業者にてCFDも同じように提供されています。
天然ガスCFDを提供する業者はあまり多くはありません。GMOクリック証券、IG証券、楽天証券、SBI証券など限られた業者でCFDを提供しています。
国内業者の場合は、CFDの銘柄数に限界があるのが現状です。レバレッジも国内では規制があり10倍~20倍程度となります。CFDを取引するならハイレバレッジの海外FX業者も視野に入れておきましょう。


CFDとFXの違いって何なの?

FXもCFD商品の1つですから、広い意味では取引の仕組みにあまり違いはありません。
FXは通貨で、CFDは様々な商品があり、一応分けられていると考えればよいでしょう。
一般的にCFD商品といえば、FX以外のCFDのことを指す場合が多いです。
強いて違いを指摘するなら、取引ロット数やレバレッジ、銘柄の種類を挙げることができます。

ちなみに海外業者だと、FX口座を開設するとそのままCFDも取引できるので便利ですよ。

銘柄の種類
FXは「Foreign Currency Exchange/外国通貨取引」を略したもので、通貨の取引のみを指しています。
CFDは、「Contract for Differences/差金決済取引」を略したもので、FXを含めたすべての差金決済(売買価格の差額で利益を得る方法)を意味しています。
レバレッジの違い
FXの場合、すべての通貨ペアのレバレッジが25倍と決まっていますね。CFDの場合は業者ごとに、銘柄ごとに設定できるレバレッジがばらばらで異なります。
取引ロット数
取引ロット数も、FXだとほぼすべての通貨ペアで1ロットあたりの通貨数が同じですが、CFDの場合は銘柄ごとに全く異なります。
CFDにはスポットと先物がある
1つだけ、大きな違いがあるとすればCFDの場合はスポットと先物があるので注意が必要です。
スポットとは期限なしで現在の価格を取引する商品のこと。先物とは、期限つきで将来の価格を取引する商品となり、期限がくると自動的に決済されてしまいます。
CFDではETFも取引できます。実際のETF商品とETF・CFDの違いを見ておきましょう。
ETFを購入するということは、そのファンドの出資者となります。
ETFのCFDの場合は、ファンドそのものを購入して出資者になるわけではなく、売買価格を取引します。
次に、株式とCFDを比較してみるとどうでしょうか。
株式の売買は、上場する有価証券を売買することで、株式を購入すると株主になります。
株式CFDの場合は、証券ではなく証券の売買価格を取引します。購入しても株主にはなりません。
では、貴金属とCFDの違いはどうなるでしょうか。
貴金属の売買は、現物を貴金属店から購入したり、上場するスポットや先物などの証書を取引する方法がありますね。現物の場合は貴金属そのものを保有し、上場商品の場合も証書を保有します。
貴金属CFDは、現物を保有するわけでもなく証書を購入するわけでもありません。市場で取引される現物やスポット・先物の取引価格をやり取りして利益を得ます。


CFDのことがだいぶ分かってきた!
取引してみたいけど、その前にメリット・デメリットを教えて。

CFDはFXのように、簡単に気軽に始められることが大きなメリット。
他にもCFDならではのメリットがあります。
もちろんデメリットもあるから事前に確認しておきましょう。
- 世界中の金融商品に投資ができる
- レバレッジで少額でも取引できる
- 小ロットから取引できる
- FXのように手軽に始められる
- 24時間いつでも取引できる
- 取引の仕組みがわかりやすい
原油や天然ガスに興味があっても、いきなり先物取引なんてハードルが高すぎますよね。
先物はさすがにちょっと・・・と躊躇する方は多いのですが、CFDならFXのような感覚で0.01ロットから気軽に始められます。

NY市場で取引されている、WTIや天然ガス、金スポットなどの価格がダイレクトに反映されますので、リアルな取引が24時間取引できて嬉しいと評判です。
- レバレッジで損失が拡大しやすい
- 含み損が拡大しすぎるとロスカットになる
- マイナススワップでコストがかかりやすい
- スプレッドはFXよりも広めの設定
- 国内業者ではレバレッジ・銘柄数に限界がある
レバレッジにて少額でも利益が狙える一方では、損失額も拡大しやすいことがCFDのデメリットです。含み損が一定水準を超えると強制ロスカットにて資金の大半を失う可能性があります。

あと、スワップ(価格調整額・金利調整額)がマイナスで引かれる場合があるので、事前にトータルのコストを確認しておくことが大切です。


よし。天然ガスCFDを始めてみようかな。
天然ガスCFDなら、どの業者がおすすめなの?

国内だと、天然ガスCFDが取引できる業者は少なめ。
国内業者と海外業者と両方でおすすめを紹介していきますね。
※CFDの銘柄名は業者ごとに表記が異なります。基本的に、CFDの天然ガスは米国・NYで取引されている天然ガスのスポット・先物が対象となっています。
※価格調整・オーバーナイト金利とは、スワップコストのことです。ポジションを持ち越した場合に、マイナスの場合は手数料とは別で残高から差し引かれます。(スワップコストの比率は時期によって変動・要確認)

- 天然ガスCFD:天然ガス先物CFD
- 手数料:無料、別途で価格調整額がかかる
- レバレッジ:20倍
- 取引単位:100単位
GMOクリック証券は、株式やFXで知名度が高い大手証券会社です。CFD取引でも国内で人気ナンバーワン。ITインフラ大手のGMOインターネットのグループ会社が運営するサービスです。
原油・天然ガスなどのエネルギー系、株価指数、貴金属、米国・中国の株式など約140種類の銘柄を取り扱っています。
GMOクリック証券のおすすめポイントは、手数料無料で100単位から取引できることです。取引単位は業界でも最小クラスで少額から試してみたい方でも、気軽に始められます。さらに、高機能のスマホアプリは使いやすいと評判。チャート分析専用のプラチナチャート、シンプルでスピーディーな注文ツールなど用途に合わせて選べます。

手数料とは別で、ポジションを持ち越すと価格調整額が課されます。
プラスでつくこともありますが、毎日変動しますので必ず確認して下さい。

- 天然ガスCFD:NY天然ガス(スポット/先物)
- 手数料:無料、別途でオーバーナイト金利がかかる
- レバレッジ:20倍
- 取引単位:500単位
IG証券は、ロンドンが本社で45年以上の実績を持つ老舗系の証券会社です。本社IGグループはロンドン株式市場に上場、グローバルに展開する大手系なので安心して利用できます。
CFD商品に力を入れていて、エネルギーや株式などトータルの銘柄数は17,000以上!と圧倒的な数が魅力です。
IG証券のおすすめポイントは、エネルギーCFDだけでもガソリンやヒーティングオイル・軽油など他社にはない商品が取引できることです。先物取引は基本的に手数料は無料。スポットではオーバーナイト金利・ファンディングコストが別途で課されます。

天然ガスCFDの先物には期限があります。
期限がくると自動的に決済されますので注意しましょう。

- 天然ガスCFD:US天然ガス(スポット/先物)
- 手数料:無料、別途でオーバーナイト金利がかかる
- レバレッジ:20倍
- 取引単位:200単位
サクソバンク証券はデンマークに本社を持つ、超大手系の外資系証券会社です。サクソバンク証券は分析レポートや価格予想などで大手投資メディアにもよく登場する有名な会社です。日本でも、10年以上の実績を持ち信頼性の高さで定評があります。
CFDの銘柄数は約9000以上、米国株や中国株などの現物外国株式の取り扱いが豊富な点が強みです。
サクソバンク証券のおすすめポイントは、国内ではほとんど提供されていないチャート予想ツールのオートチャーティストが利用できることです。トリプルトップやトライアングルなどシグナルを自動で検出して知らせてくれます。チャートパターンの勉強がしたい方はぜひ試してみて下さい。

最低入金額が10万円以上となり、若干ハードルは高めです。
本格的に展開していきたい方におすすめですね。

海外業者のほうがCFDの取引条件っていいの?

海外FX業者なら、FX口座を開設するだけで、即CFD取引がスタートできます。
レバレッジも高めで、銘柄数も多いですよ。
おすすめ業者を3社、厳選してご紹介しましょう。

- 天然ガスCFD:NGAS(先物)
- 手数料:無料、スワップポイントの対象外
- レバレッジ:33.33倍
- 取引単位:100単位
- 日本語サポートあり・充実
XMTradingは日本人投資家が一番多い海外FX業者です。おそらく名前を聞いたことがある方は多いのではないでしょうか。利用者が多く、ネット検索も情報が非常に豊富。海外の業者でも安全性が高いと評判です。
エネルギー系のCFDは、WTI原油、NY天然ガス、北海ブレント、天然ガスとひととおり揃っています。他にも、コーヒーやココア、小麦に砂糖、株価指数と多彩な商品が取引できます。
XMTradingのおすすめポイントは、新規で口座開設をすると証拠金3,000円のボーナスが入金不要でもらえることです。デモ代わりに使えることで人気を集めています。最初にXMTradingで試してみる投資家がほとんどなのです。

海外FXの場合、入出金の仕組みが若干ややこしいのが難点。
最初は入金不要なので、試してみる価値はあるでしょう。

- 天然ガスCFD:NGAS(スポット)
- 手数料:無料、マイナススワップは低め
- レバレッジ:200倍
- 取引単位:100単位
- 日本語サポートあり・充実
LAND‐FXは、FXでは無制限レバレッジ!CFDでも200倍~無制限レバレッジがかけれるます。少額資金で初めたい方に朗報です。もともと最狭スプレッドと高速約定で評判の海外FX業者で短期トレードに有利なトレード環境が特徴です。
CFDの数はそこまで多いわけではないのですが、レバレッジの高さが魅力となっています。金やプラチナなどの貴金属は無制限レバレッジです。
LAND-FXのおすすめポイントは、最低入金額1,000円から開始できること。Bitcoinでの入金も可能です。加えてデモトレードコンテストを開催しているので、腕に自信がある方はコンテストで軍資金を狙う方法もあります。

ハイレバレッジはロスカットのリスクも高くなりがちです。
レバレッジは調整しながら、しっかりリスク管理を行っていきましょう。

- 天然ガスCFD:NGAS(スポット)
- 手数料:無料、マイナススワップは低め
- レバレッジ:20倍
- 取引単位:100単位
- 日本語サポートあり・充実
海外業者はさすがに抵抗ある、という方におすすめなのがAXIORYです。AXIORYは海外業者ではめずらしく信託保全を採用していることが大きなメリットです。万が一の時でも最大20,000ドルまでは顧客の資金は保証されています。
エネルギーだけでなく、貴金属や株価指数と多彩なCFD商品に、プラス現物の米国株式も取引できます。
AXIORYのおすすめポイントは、資金面やサービス面で透明性が高くわかりやすいことです。スプレッドと約定力でも業界トップクラスのレベルにあり、取引条件などすべて公式サイトで確認できます。不安になりがちな海外FXもAXIORYなら安心できるでしょう。

最低入金額が2万円で、ハードルは若干高めです。
最初はXMなど、入金不要で開始できる業者を試してみるのもありですね。

国内と海外と、どの業者がいいのか悩むなー。
天然ガスCFDで業者を選ぶポイントって何だろう。

CFDの仕組みがわかりやすいのは海外FXです。
ただ、入出金の容易さや安心感を重視するならやはり国内業者ですね。
天然ガスCFDで業者を選ぶポイントを最後に見ておきましょう。
- CFD取引の仕組みがわかりやすいか?(手数料など)
- CFD口座開設は簡単にできるか?(手間や時間など)
- 天然ガス以外の銘柄の取り扱いはどうか?(興味ある銘柄が多いか)
- 最低入金額やレバレッジなど取引条件は?(要望に合っているか)
- 取引ツール・チャートツールは何が使えるか?(要望・レベルに合っているか)
以上の5つのポイントをチェックしてみることで、自分にとって使いやすい・満足できるCFD業者が選べるでしょう。じっくり時間をかけて比較検討してみて下さいね。
2022年になってから、天然ガスCFDを提供し始めた業者も少なくないようです。ここ数か月は、原油や天然ガスへの関心がこれまでになく高まっているといえます。
天然ガスに投資する方法は、関連株式やETF、先物取引などがある中、CFDは最も簡単に始められるのでおすすめの投資方法です。
FXのように気軽に少額から取引できるうえ、リアルにNY先物の価格が取引できるため、モチベーションもひと味違ってきます。
今回は、国内業者3社と海外業者3社をご紹介させていただきました。いずれの業者も、人気があり安全性・信頼性で高く評価されているCFD業者です。ぜひ、この機会にそれぞれで使ってみたい業者を探して、天然ガスCFDにチャレンジしてみて下さい!

