天然ガス(LNG)とはどんなエネルギー?天然ガス投資のメリット・デメリット

天然ガスはナチュラルガス、LNGなどと呼ばれている燃料資源の1つ。2022年に入ってから、急激に価格が高騰しています。ここにきて、天然ガスに投資がしたいと興味を持つ投資家は多いのではないでしょうか。

天然ガスとはいったいどんなエネルギー?原油とはどう違うのでしょうか。

今回のエネルギーLABでは、天然ガスとはどんなエネルギーなのか、そして天然ガス投資のメリット・デメリットを簡潔にご紹介していきます。ぜひ、天然ガス投資をご検討の方はご一読ください。

天然ガスとはどんなエネルギー?

天然ガスはナチュラルガス、LNG(液化天然ガス)とも呼ばれているガスのことで、普段私たちが使っている都市ガスの原料にも使われています。原油(石油)のように地下から採掘できる化石燃料・天然資源です。

LNG → LiquiFied Natural Gas/液化天然ガス

-162℃に冷却すると、ガスが液体に代わり体積が600分の1に凝縮されます。気体で採れた天然ガスは液体に凝縮して輸送されています。

引用:石油資源開発

天然ガスは原油よりもCO2の排出量が少ないの特徴。賛否両論はあるものの、天然ガスはクリーンエネルギーだと見なされ始めています。

原油よりは確実にCO2が削減できるということで、地球温暖化への対策として原油や石炭から天然ガスへと移行する動きが見られているのです。

出典:Does Germany really need LNG terminal? – DW

また、天然ガス高騰の要因となっているのが最近のロシア・ウクライナ問題です。ロシアへの経済制裁からエネルギー価格が高騰し、原油と並んで天然ガスも注目されています。

今まではあまり興味がなかった分野でも、この機会にエネルギーへの投資を検討する人が増えているようです。とくに、天然ガスは2021年後半から脱炭素銘柄としても注目されているため、ここにきて気になっている方は多いでしょう。

エネルギーへの投資を検討するにあたって・・・

投資家レヴィ
投資家レヴィ

そもそも天然ガスとはどんなエネルギーなの?

他にどんなエネルギーがあるの?

エネルギーLAB
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天然ガスやエネルギーの種類など疑問に思う方は多いみたいですね。まずは、エネルギーの種類を見ながら天然ガスについて理解を深めていきましょう。

エネルギーの種類

電気に自動車のガソリンに、暖房・冷房・・・と様々なタイプのエネルギーが使われています。現在使われているエネルギーは大きく「化石燃料」と「再生エネルギー」の2つに分けることができます。

  • 化石燃料
  • 再生エネルギー(クリーンエネルギー)

化石燃料

化石燃料とは

動物や植物などの化石が、数億年もの年月をかけて原油・ガス・石炭などの鉱物資源へと変化したもののことです。

化石燃料は、燃焼したときに大量のCO2(有毒ガス)を排出するのが大きな特徴です。CO2排出量の増加によって、地球の気温上昇が過度に進み、近年では、深刻な地球温暖化が問題になっています。

おもな化石燃料

  • 石炭
  • 原油
  • 天然ガス
出典:化石燃料の燃焼生成物の発生量 – 日揮HD

石炭のCO2排出量を100とした場合、次に排出量が多いのが原油(石油)、そして天然ガスは石炭の排出量の約60%です。

化石燃料が気温上昇の要因となっているわけですが、天然ガスは中でもCO2の排出量が極めて低いことが注目されています。同時に、天然ガスから次世代エネルギーといわれる水素の製造が容易であることもふまえ、天然ガスをクリーンエネルギーに分類する考え方も出てきています。

化石燃料は産出できる国・地域がごく限られています。そのため、今回のエネルギー高のように、地政学的要因からともすると燃料不足・価格高騰を引き起こしやすい傾向にあります。

エネルギーLAB
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もちろん、一方では過剰生産による価格暴落の可能性はあるものの、

ボラティリティが非常に高く、短期間でも利益が得やすいため人気の投資商品なのです。

天然ガスと原油の違い

天然ガスと原油のおもな違いは、まず原油は液体で天然ガスは気体だという点です。液体と気体との違いや、燃焼力の違いから用途が大きく異なります。

原油の用途

原油のおもな用途は、自動車・船舶・航空機などの燃料です。他にも、プラスチックやポリエステルなどさまざまな精製品が生産されています。

天然ガスの用途

天然ガスの用途はおもに暖房やガスコンロなどの都市ガスです。配管から気体であるガスを運搬しやすいのが特徴です。

石炭、原油、天然ガスは総じて火力発電にて電力としても使われています。

再生エネルギー(クリーンエネルギー)

再生エネルギーは

再生可能エネルギー、再エネ、クリーンエネルギー、新エネルギーなどと呼ばれている新しいエネルギーのことです。身近な自然環境などから持続的に使えて、CO2を排出しないエネルギーのことをいいます。

代表的な再生エネルギーには、

  • 太陽光
  • 風力
  • 水力
  • 地熱
  • バイオマス

などがあります。さらに、ここ数年で飛躍的に開発が進んでいる「水素・アンモニア」などもあります。

また、すでに述べましたように天然ガスが中間的な位置づけにあり、再エネやクリーンエネルギーと見なされるケースが増えてきています。おそらく今後も天然ガスに関しては、再エネと合わせて利用されていいく可能性が高いでしょう。

地球温暖化を解決する手段として、これまでの化石燃料から再生エネルギーへの移行が進められています。ただ、短期間でいきなりすべてのエネルギーを再生エネルギーへと移行するのは難しいのが現状。

2030年~2050年にかけて、カーボンゼロ・カーボンニュートラルの実現を果たすことが世界の目標となっています。

エネルギーLAB
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脱炭素やカーボンゼロについては、こちらの記事で詳しく解説しています。合わせて参考にしてください。

そもそもパリ協定とは

天然ガス投資のメリット・デメリット

投資家レヴィ
投資家レヴィ

天然ガスに投資するメリット・デメリットを簡単にまとめるとどんな感じなの? 

エネルギーLAB
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 天然ガスは、化石燃料の中では唯一将来性があることがメリット。

一方では、CO2を排出する点で否定的な見方があることがデメリット。

では、天然ガス投資のメリット・デメリットを簡単にまとめていきますね。

メリット

天然ガスに投資する一番のメリットは、最近のエネルギー高に乗じてさらなる値上がりが期待できることです。ご存じの方も多いように、ロシアに対する経済制裁から天然ガスの供給が大幅に不足することが予想されています。

もともと、脱炭素の対策として天然ガスの需要が高まりつつあったところに、今回のロシア問題が持ち上がり、ダブル効果で天然ガスの価格が高騰しています。

もともと、脱炭素の対策として天然ガスの需要が高まりつつあったところに、今回のロシア問題が持ち上がり、ダブル効果で天然ガスの価格が高騰しています。

出典:天然ガス先物価格 – Trading Economic

天然ガスの価格は、2022年3月以降(ロシア・ウクライナ以降)7ドル台に突入。その後、いったんは6ドル以下に落ち込んだものの、現在は9ドル台!で推移しています。

過去の天然ガス価格を見ると・・・

天然ガス これまでの価格推移(20年間)

出典:天然ガス先物価格 – Trading Economic

2000年代には、10ドル~14ドルの値がついた時期もあります。最高では16ドル近くまで上昇しています。

Bloombergによると、もし今後もロシア・ウクライナの対立が継続した場合は、2030年にかけて天然ガスの需要は供給量を大幅に上回るとの見解です。

出典:天然ガス逼迫は長期化へ – Bloomberg

デメリット

値上がりが期待できる一方では、暴落のリスクがあることも忘れてはいけません。どのようなシナリオのもとで価格暴落の可能性があるか確認しておきましょう。

ガスの価格高騰・脱ロシアで石炭が復活!?

出典:欧州、脱石炭にブレーキ – JIJI.COM

ガス暴落のリスクとして、考慮しておきたいのが欧州の事情です。これまで欧州は、全体のガス需要の約40%以上をロシアン・ガスに依存していました。しかし、ガス価格の高騰と脱ロシアの方針から、停止に向かっていた石炭火力発電を再開する結果となっています。

欧州におけるガス需要の低下から天然ガスの価格が急落する恐れがあります。

そしてもう1つの暴落シナリオは、NY州がガスの使用を禁じる方針でいることです。NY州によると、ガス火力発電でもCO2の排出量は高いとの判断です。

2022年3月より、新しいガス火力発電の建設を禁止しています。ガス火力発電の建設を禁止しているのは、今のところ世界でNY州だけですが、もしかするとNY州のような見解を持つ国や地域も出てくるかもしれません。

そうなると、ガスの需要が低迷し暴落につながるでしょう。

原油や天然ガスなどのエネルギー商品は、景気や需給バランスに非常に敏感です。数あるハイリスク商品の中でもとくにリスクが高いといわれています。短期間でも大きく稼げる反面、損失も急速に拡大する傾向にあるので注意が必要です。

エネルギーLAB
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ちなみに、初めての天然ガス投資にはETFがおすすめです。

天然ガスのETFについて以下の記事でご紹介しています。どうぞ参考にしてみて下さい。

原油・天然ガスのETFで稼ぐ!原油、天然ガス、エネルギーに投資ができるETF

まとめ

米国の天然ガス価格は6月末から約70%、2020年比で525%も上昇。欧州でも、過去5年間の価格から約12倍に上昇。とうとう英国では、過度なエネルギー高によってインフレ率は10%を突破しています。

すべては、ロシアへの経済制裁とそれにともなう供給減が招いた結果です。ロシア・ウクライナの対立、そしてロシアへの経済制裁が続く限り、まだこれからのエネルギー高・天然ガスの高騰が予想されています。

天然ガスへの投資を考えるなら、2022年こそ稼ぎ時なのかもしれません。

ただ、高騰の最中にあるとしても、つねにいつでも価格が上がり続けているわけではありません。時には大きく急落する局面もあるのです。最高値のタイミングで投資を始めてしまうとリスクが高くなるので気を付けてください。

何かの折に、天然ガスの価格が落ち込んだ時こそ買いのチャンスです。少しでも価格が安い時を狙って、さらなる高等が期待できる天然ガス投資をスタートさせていきましょう。

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